【9月貿易統計】
 財務省が18日に9月の貿易統計(貨物の輸出および輸入の数量もしくは金額計)速報を発表。

 9月の貿易収支は1396億円の黒字。
 輸出額は前年同月比1.2%減の6兆7266億円、輸入額は前年同月比7.0%増の6兆5871億円。

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 詳細は財務省貿易統計で確認できます。

 9月の貿易収支(原数値)は1396億円の黒字と3ヶ月ぶりの黒字となりました。前年同月と比べると輸出で自動車や通信機、建設・鉱山用機械などが減少、輸入では原油及び粗油や液化天然ガス、石油製品などが増加しています。

 輸出をみると数量(4.7%減)と7ヶ月ぶりに減少、価格(3.7%増)は前月(5.4%増)から鈍化しました。数量が減少したことから金額(1.2%減)は22か月ぶりに減少しています。

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 輸出額を主要地域別にみると半導体等製造装置や鉱物性燃料などが増加した「アジア向け」(0.9%増)が7ヶ月連続で増加したのに対し建設用・鉱山用機械などが減少した「アメリカ向け」(0.2%減)が2ヶ月ぶりに減少したほか自動車や船舶などが減少した「EU向け」(4.1%減)が20ヶ月ぶりに減少しています。

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 品目別にみると「鉱物性燃料」(32.9%増)が6ヶ月連続で増加したのに対し自動車を含む「輸送用機器」(2.1%減)が2ヶ月ぶりに減少、通信機を含む「電気機器」(2.4%減)が7ヶ月ぶりに減少しています。

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 一方、輸入をみると数量(2.8%減)が3ヶ月ぶりに減少、価格(10.0%増)は前月(10.5%増)から鈍化しました。価格が高い伸びを維持したものの数量が減少したため金額(7.0%増)は前月(15.3%増)から鈍化しています。

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 品目別にみると原油及び粗油や液化天然ガスを含む「鉱物性燃料」(42.1%増)が高い伸びを維持したのに対し肉類を含む「食料品」(5.2%減)が6ヶ月ぶりに減少しています。

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 今後ですが輸出は台風や地震の影響から自動車や通信機器を中心に減少したもので一時的なものと考えられますが米中の貿易摩擦や中国などアジアの各国の景況を考えると伸び悩みそうです。
 一方、輸入は為替動向によるところがありますが原油価格や液化天然ガスの需要を考えると、当面は今の水準の伸びを維持しそうです。以上から貿易収支は黒字を維持できるかどうかギリギリのところで推移しそうです。

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