【9月企業物価指数】
 日本銀行が11日に9月の企業物価指数(企業間で取引される財(商品)の価格)を発表。

 9月の企業物価指数は前月比0.3%上昇、前年同月比3.0%上昇。前月は3.0%上昇。

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 詳細は日本銀行で確認できます。

 9月の企業物価指数は前月比0.3%上昇、前年同月比3.0%上昇と前月と一致しました。石油・石炭製品価格が上昇したほか電力・都市ガス・水道が上昇しています。

 企業物価指数の内訳を前月比でみると「非鉄金属」(0.7%低下)が3ヶ月連続で低下したのに対し「石油・石炭製品」(2.3%上昇)が2ヶ月ぶりに上昇、「電力・都市ガス・水道」(0.7%上昇)などが9ヶ月連続で上昇しています。

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 前年同月比でみると「非鉄金属」(0.6%上昇→1.7%低下)が22ヶ月ぶりに前年同月を下回ったほか「農林水産物」(4.8%上昇→2.8%上昇)が前月から鈍化したのに対し「石油・石炭製品」(25.2%上昇→26.4%上昇)が前月から上げ幅を拡大しています。

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 需要段階別(国内品+輸入品)にみると前月比では素原材料(0.6%上昇)をはじめ中間財(0.4%上昇)、最終財(0.3%上昇)のいずれも2ヶ月ぶりに上昇しています。

 前年同月比でみると素原材料(21.9%上昇→18.9%上昇)や中間財(5.3%上昇→5.2%上昇)が前月から鈍化したのに対し最終財(0.6%上昇→0.7%上昇)は前月から加速しています。

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 同時に発表されている輸出・輸入物価(円ベース)をみると前月比では輸出物価(0.6%上昇)、輸入物価(0.7%上昇)ともに2ヶ月ぶりに上昇しました。細かくみると輸出物価では化学製品が上昇、輸入物価では石油・石炭・天然ガスが上昇しています。

 前年同月比でみると輸出物価(2.8%上昇→2.2%上昇)、輸入物価(12.2%上昇→10.9%上昇)ともに前月から鈍化しました。輸出物価では金属・同製品などが前月から鈍化、輸入物価では石油・石炭・天然ガスや金属・同製品などが前月から鈍化しています。

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 今後ですが国内需要は底堅いものの価格を押し上げるほどの圧力はなさそうで、海外の政治動向や為替、原油価格の動きに左右されやすい状況が続きそうです。経済自体は拡大が続いていますが米中間の貿易摩擦は拡大しており取引は低調になりやすく原材料の価格は伸び悩みそうです。
 一方、消費者に近い消費財ではこれまでの価格上昇の影響が残存するため小幅ながら上昇が続きそうです

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