【オーストラリア5月雇用統計】
 オーストラリア連邦統計局が14日に5月の雇用統計(就業者数や失業者数など雇用関連の結果)を発表。

 5月の就業者数(以下、季節調整値)は前月から1万2000人増、前月は1万8300人増。
 失業者数は前月から2万6800人減、前月は1万1700人増。
 失業率は前月から0.2ポイント低下の5.4%。

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 詳細はオーストラリア統計局で確認できます。

 5月の失業率は前月から0.2ポイント低下の5.4%となりました。ただ労働参加率は再び低下、就業者数は増加したもののフルタイムの就業者は減少しており質的改善は足踏み状態となっています。

 増減をみると就業者数は前月から1万2000人増と3ヶ月連続で増加したものの前月からは小幅の伸びにとどまりました。一方、失業者数は前月から2万6800人減と2ヶ月ぶりに減少しています。

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 就業者数が増加したものの失業者数の減少幅が大きく労働参加者は減少しました。このため労働参加率は前月から0.1ポイント低下の65.5%となっています。

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 就業者数の内訳をみるとフルタイム就業者数は前月から2万600人減と2ヶ月ぶりに減少したのに対しパートタイム就業者数は前月から3万2600人増と2ヶ月ぶりに増加しました。

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 性別でみると男性の就業者数は8600人増と3ヶ月連続で増加、女性の就業者数も3500人増と4ヶ月連続で増加しています。

 一方、失業者数を性別にみると男性は前月から1万9400人減と4ヶ月ぶりに減少、女性は前月から7500人減と2ヶ月ぶりに減少しています。

 今後ですが就業者数は増加、失業率は低下しており一見すると雇用は改善しているように見えますが少し長い目で見ると失業率は昨年後半からほぼ横ばい圏、フルタイムの就業者も同様に一進一退が続いており質的な改善は足踏みしています。

 オーストラリア経済の状況を考えると企業がフルタイムの雇用にさらに積極的になるには時間がかかりそうで、就業者は増加基調を維持するものののフルタイムの就業者は一進一退の動きがまだ続きそうで賃金上昇率は伸びづらそうです。

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