【アメリカ3月消費者物価指数】
 米労働省が11日に3月の消費者物価指数(家計に係る財・サービスの価格)を発表。

 3月の消費者物価指数・総合は前月比0.1%低下、前年同月比2.4%上昇。前月は2.2%上昇。

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 詳細は米労働省で確認できます。

 3月の消費者物価指数は前月比0.1%低下と10ヶ月ぶりに低下、前年同月比2.4%上昇と前月(2.2%上昇)から上げ幅を拡大しました。エネルギーが低下したもののサービスが上昇、食品・エネルギーを除いた総合(コア)は前月比0.2%上昇、前年同月比2.1%上昇と前月(1.8%上昇)から上げ幅を拡大しています。

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 食品は前月比0.1%上昇と2ヶ月連続で上昇しました。「果物・野菜」(▲0.7%)が低下したのに対し「肉・鳥・魚・卵」(+0.8%)や「穀物・パン」(+0.4%)などが上昇しています。
 前年同月比は1.3%上昇と前月(1.4%上昇)から上げ幅を縮小しました。「肉・鳥・魚・卵」(+1.7%→+2.1%)が前月から上げ幅を拡大したのに対し「果物・野菜」(+2.1%→+0.3%)が前月から上げ幅を縮小しています。

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 エネルギーは前月比2.8%低下と3ヶ月ぶりに低下しました。「ガソリン」(▲4.9%)が2ヶ月連続で低下したほか「ガス代」(▲1.2%)も低下しています。
 前年同月比は7.0%上昇と前月(7.7%上昇)から上げ幅を縮小しました。「ガソリン」(+12.6%→+11.1%)が前月から上げ幅を縮小しています。

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 食品・エネルギーを除く財は前月比0.1%低下しました。「衣料」(▲0.6%)や「中古車・トラック」(▲0.3%)が低下しています。
 前年同月比は0.3%低下と前月(0.5%低下)から下げ幅を縮小しました。「新車」(▲1.5%→▲1.2%)が前月から下げ幅を縮小したほか「中古車・トラック」(▲0.1%→+0.4%)が約2年ぶりにプラスに転じています。

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 エネルギーを除くサービスは前月比0.3%上昇しました。「帰属家賃」(+0.3%)が上昇したほか「病院費」(+0.6%)や「自動車保険」(+0.3%)、「航空運賃」(+0.6%)などが上昇しています。
 前年同月比は2.9%上昇と前月(2.6%上昇)から上げ幅を拡大しました。「帰属家賃」(+3.1%→+3.3%)や「病院費」(+5.0%→+5.2%)が前月から上げ幅を拡大しています。

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 今後ですが食品価格は小幅ながらプラス圏での推移が続き、エネルギー価格は鈍化するものの原油価格の動向をみると上げ幅の縮小は限定的なように見えます。
 食品・エネルギーを除く財については車などで上昇圧力が乏しい状態が続いているものの、エネルギーを除くサービスは通信費の押し下げ圧力がなくなり、家賃や自動車保険などは底堅い動きが続いていることから緩やかに上げ幅を拡大しそうです。

 以上から物価上昇率は2%半ば、コアについては2%近傍で推移しそうです。


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