【アメリカ10月個人所得・支出】
物価を示すPCE価格指数は前月比+0.2%と前月から加速、ブレが大きい食料・エネルギーを除くコアPCE価格指数も前月比+0.1%と前月から加速、市場予想と一致しています。
所得は前月比+0.0%と前月(+0.3%)から鈍化しました。所得から税金などを除いた「可処分所得」(▲0.1%)は9ヶ月ぶりに減少しています。
なお前年同月比でみると実収入は+4.4%と前月(+4.7%)から鈍化、可処分所得も+4.1%と前月(+4.6%)から鈍化しましたが、4%台の高い伸びを維持しています。
前月比で細かくみると「賃金・給与」(+0.4%)が前月(+0.1%)から加速したものの金利収入を含む「利子収入」(▲1.0%)が減少したほか農業収入を含む「資産収入」(▲1.0%)も7ヶ月ぶりに減少しています。
一方、支出は前月比+0.3%と前月(+0.2%)から加速、8ヶ月連続で増加しました。食料・エネルギーを除くコアの部分は前月比+0.1%と前月(+0.2%)から鈍化しています。
なお前年同月比でみると支出は+3.7%と前月(+4.0%)から鈍化、食料・エネルギーを除くコアの部分も前月比+4.0%と前月(+4.4%)から鈍化しています。
前月比で細かくみると「財」(+0.2%)は前月(+0.1%)から加速、「サービス」(+0.3%)は前月と一致しました。
財の内訳をみると自動車・同部品(▲2.2%)を含む「耐久財」(▲0.7%)は6ヶ月ぶりに減少したのに対し、ガソリン(+3.5%)を含む「非耐久財」(+0.6%)が3ヶ月ぶりに増加しています。サービスの内訳を見ると「住居」(+0.6%)や「医療」(+0.4%)が伸びています。
消費支出の伸びが所得の伸びを上回ったため貯蓄率は7.8%と前月(8.1%)から低下しました。
一方、PCEデフレータ(価格指数)は前月比+0.2%と3ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は+1.3%と前月と一致しました。食品デフレータは前月比0.2%と5ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は+1.1%と前月から加速、エネルギーデフレーターは前月比+2.6%と3ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は▲4.1%と前月から下げ幅を縮小しました。
食品とエネルギーを除くPCEコアデフレータは前月比+0.1%と2ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は+1.6%と前月(+1.7%)から鈍化しています。
なお支出を実質でみると前月比では+0.1%と前月から鈍化、前年同月比では+2.3%と前月(+2.6%)から鈍化しています。
今後ですが収入は今回の伸び悩みは農業収入や利子収入など一時的要因もあることから一時的なものと考えてよさそうです。ただ賃金収入の伸びは前月の反動によるところがあり今後の伸びは注意する必要がありそうに見えます。雇用統計を見る限りはまだ底堅いように見えますが。
一方、支出は一定の伸びを維持しているものの収入面の動きに対して鈍く、貯蓄率が高い水準なのに支出が今一つ伸びておらず数値が示すほど消費者は景況は良く思っていないように見えます(前月、前々月と同じ…)。
物価上昇率についてはエネルギー価格が底入れしつつありますが需要が物価を押し上げるほど強まる感じには見えずしばらくはFRBの目標を下回りそうです。
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米商務省経済分析局が27日に10月の個人所得・支出(個人の収入・所得や財・サービス支出の金額計)を発表。
10月の名目個人所得(実収入)は前月比+0.0%、前月は+0.3%。
名目個人支出は前月比+0.3%、前月は+0.2%。
10月の個人所得(実収入)は前月比+0.0%と前月(+0.3%)から鈍化したのに対し個人支出は前月比+0.3%と前月(+0.2%)から加速、市場予想とも一致しました。所得は賃金収入が伸びたものの利子収入が減少、消費は耐久財が減少したものの非耐久財が伸びています。物価を示すPCE価格指数は前月比+0.2%と前月から加速、ブレが大きい食料・エネルギーを除くコアPCE価格指数も前月比+0.1%と前月から加速、市場予想と一致しています。
所得は前月比+0.0%と前月(+0.3%)から鈍化しました。所得から税金などを除いた「可処分所得」(▲0.1%)は9ヶ月ぶりに減少しています。
なお前年同月比でみると実収入は+4.4%と前月(+4.7%)から鈍化、可処分所得も+4.1%と前月(+4.6%)から鈍化しましたが、4%台の高い伸びを維持しています。
前月比で細かくみると「賃金・給与」(+0.4%)が前月(+0.1%)から加速したものの金利収入を含む「利子収入」(▲1.0%)が減少したほか農業収入を含む「資産収入」(▲1.0%)も7ヶ月ぶりに減少しています。
一方、支出は前月比+0.3%と前月(+0.2%)から加速、8ヶ月連続で増加しました。食料・エネルギーを除くコアの部分は前月比+0.1%と前月(+0.2%)から鈍化しています。
なお前年同月比でみると支出は+3.7%と前月(+4.0%)から鈍化、食料・エネルギーを除くコアの部分も前月比+4.0%と前月(+4.4%)から鈍化しています。
前月比で細かくみると「財」(+0.2%)は前月(+0.1%)から加速、「サービス」(+0.3%)は前月と一致しました。
財の内訳をみると自動車・同部品(▲2.2%)を含む「耐久財」(▲0.7%)は6ヶ月ぶりに減少したのに対し、ガソリン(+3.5%)を含む「非耐久財」(+0.6%)が3ヶ月ぶりに増加しています。サービスの内訳を見ると「住居」(+0.6%)や「医療」(+0.4%)が伸びています。
消費支出の伸びが所得の伸びを上回ったため貯蓄率は7.8%と前月(8.1%)から低下しました。
一方、PCEデフレータ(価格指数)は前月比+0.2%と3ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は+1.3%と前月と一致しました。食品デフレータは前月比0.2%と5ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は+1.1%と前月から加速、エネルギーデフレーターは前月比+2.6%と3ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は▲4.1%と前月から下げ幅を縮小しました。
食品とエネルギーを除くPCEコアデフレータは前月比+0.1%と2ヶ月ぶりに上昇、前年同月比は+1.6%と前月(+1.7%)から鈍化しています。
なお支出を実質でみると前月比では+0.1%と前月から鈍化、前年同月比では+2.3%と前月(+2.6%)から鈍化しています。
今後ですが収入は今回の伸び悩みは農業収入や利子収入など一時的要因もあることから一時的なものと考えてよさそうです。ただ賃金収入の伸びは前月の反動によるところがあり今後の伸びは注意する必要がありそうに見えます。雇用統計を見る限りはまだ底堅いように見えますが。
一方、支出は一定の伸びを維持しているものの収入面の動きに対して鈍く、貯蓄率が高い水準なのに支出が今一つ伸びておらず数値が示すほど消費者は景況は良く思っていないように見えます(前月、前々月と同じ…)。
物価上昇率についてはエネルギー価格が底入れしつつありますが需要が物価を押し上げるほど強まる感じには見えずしばらくはFRBの目標を下回りそうです。
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