satoki_segawa

こぼれおちるもの

個人的な経済指標観測と実践している投資状況のメモです。

2018年08月

31 8月

アメリカ8月CB消費者信頼感指数を振り返る

【アメリカ8月CB消費者信頼感指数】
 米大手民間調査機関のコンファレンス・ボード(CB)が28日に8月の消費者信頼感指数(消費者の態度や期待の調査結果)を発表。

 8月の消費者信頼感指数は前月から5.5ポイント上昇の133.4(1985年=100)。前月は0.8ポイント上昇。

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 詳細はコンファレンス・ボードで確認できます。

 8月の消費者信頼感指数は前月から5.5ポイント上昇の133.4と2ヶ月連続で上昇しました。現況指数、期待指数ともに上昇しており、市場予想(126.7)を上回っています。

 足元の景況を示す現況指数は前月から6.1ポイント上昇の172.2と4ヶ月連続で上昇、半年先の景況予想を示す期待指数も前月から5.2ポイント上昇の107.6と3ヶ月ぶりに上昇しています。

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 調査内容をみると業況では現状は「良い」(40.3%)との回答は2ヶ月連続で増加、「悪い」(9.1%)との回答は3ヶ月連続で減少しました。
 先行きでは「改善する」(24.3%)との回答は2ヶ月連続で増加、「悪化する」(10.5%)との回答も3ヶ月連続で増加しています。

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 雇用では現状は「十分」(42.7%)との回答は前月と変わらず、「困難」(12.7%)との回答は3ヶ月連続で減少しました。
 先行きでは「増加する」(21.7%)との回答は4ヶ月ぶりに減少、「減少する」(14.1%)との回答も3ヶ月ぶりに減少しています。

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 最後に所得をみると「増加する」(25.5%)との回答は2ヶ月連続で増加、「減少する」(7.0%)との回答は2ヶ月ぶりに減少しました。

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 今後ですが現況が高水準で安定していることから短期的には消費が縮小することは考えにくく、先行きも改善したことから緩やかな拡大が期待できそうです。先行きの改善は収入による楽観的な見方によるところが大きく、この見方が広がるかどうかが今後の消費のカギに。ただ雇用に対する見方が若干弱含みになっているように見えるのが気にかかるところ…

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29 8月

ドイツ8月IFO企業景況感指数を振り返る

【ドイツ8月IFO企業景況感指数】
 ドイツのIFO経済研究所が25日に8月の景況動向調査(9000社を対象に景況に関する調査)を発表。

 8月の企業景況感指数(業況)は前月から2.1ポイント上昇の103.8(2015年=100)。

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 詳細はIFO経済研究所で確認できます。

 8月のIFO企業景況感指数は前月から2.1ポイント上昇と3ヶ月ぶりに上昇しました。現況はほぼ変わらずでしたが先行きで楽観的な見方が急に広がったようで市場予想(101.8)を大きく上回っています。

 構成指数をみると足元の景況を示す現況指数は前月から1.0ポイント上昇と4ヶ月ぶりに上昇、半年程度先の見方を示す期待指数は前月から3.0ポイント上昇と9ヶ月ぶりに上昇しています。

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 現況指数を産業別にみると製造業や商業の景況がやや後退となったのに対し建設業やサービス業は前月に続き改善したようです。

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 期待指数を産業別にみると製造業は輸出が予想より好調なことなどから楽観的な見方が広がったほかサービス業、商業、建設業も同様に先行きの懸念が急速に後退したようです。

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 今後ですがアメリカの貿易政策やEU近隣国であるトルコの政情などがドイツ経済に与える影響は限定的なため経済活動は縮小するとみる悲観的な見方が後退したことから生産など企業活動は緩やかに拡大しそうです。
 ただ今回の結果は数値が示すほど強い動きではなくアメリカの貿易政策による影響が経済指標で示された場合、楽観的な見方は急速に後退すると見たほうがよさそうです。

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28 8月

今週の経済指標(8月26日-9月1日)

【主な経済指標:注目度5段階】
■26日(日)
なし

■27日(月)
★☆☆☆☆ 台湾:消費者信頼感指数
★★★★★ ドイツ:IFO企業景況感調査
★☆☆☆☆ メキシコ:貿易収支
★☆☆☆☆ ブラジル:経常収支
★★☆☆☆ アメリカ:ダラス連銀製造業景況指数

■28日(火)
★★☆☆☆ 韓国:消費者信頼感指数
★☆☆☆☆ タイ:鉱工業生産
★★☆☆☆ フランス:消費者信頼感指数
★☆☆☆☆ スウェーデン:貿易収支
★★☆☆☆ イタリア:消費者信頼感指数
★★☆☆☆ アメリカ:卸売在庫
★★☆☆☆ メキシコ:失業率
★★★☆☆ アメリカ:S&Pケース・シラー住宅価格指数
★★☆☆☆ アメリカ:リッチモンド連銀製造業景況指数
★★★★★ アメリカ:CB消費者信頼感指数

■29日(水)
★★☆☆☆ オーストラリア:HIA住宅販売戸数
★★★★☆ 日本:消費動向調査
★★★☆☆ ドイツ:GfK消費者信頼感指数
★★☆☆☆ イギリス:ネーションワイド住宅価格
★★★☆☆ フランス:国内総生産-改定
★☆☆☆☆ カナダ:経常収支
★★★★★ アメリカ:国内総生産-改定
★☆☆☆☆ ブラジル:消費者信頼感指数
★★★☆☆ アメリカ:原油在庫量

■30日(木)
★☆☆☆☆ ニュージーランド:住宅建築許可件数
★★★★☆ 日本:商業動態統計-速報
★★★☆☆ オーストラリア:民間部門新規設備投資
★★☆☆☆ オーストラリア:住宅建築許可件数
★★☆☆☆ スペイン:消費者物価指数-速報
★★★☆☆ ドイツ:雇用統計
★★☆☆☆ イギリス:消費者信用残高
★★☆☆☆ イギリス:マネーサプライ
★★☆☆☆ ブラジル:失業率
★★★☆☆ ドイツ:消費者物価指数-速報
★★★☆☆ カナダ:国内総生産
★★★★★ アメリカ:個人所得・支出

■31日(金)
★★★☆☆ 韓国:鉱工業生産
★★★☆☆ 韓国:サービス業生産高
★★☆☆☆ 韓国:小売売上高
★★☆☆☆ イギリス:GfK消費者信頼感指数
★★★★☆ 日本:労働力調査
★★★★☆ 日本:一般職業紹介状況
★★★★★ 日本:鉱工業指数-速報
★★★★☆ 中国:製造業PMI
★★★☆☆ 中国:非製造業PMI
★★★☆☆ 日本:住宅着工件数
★☆☆☆☆ タイ:経常収支
★☆☆☆☆ タイ:小売売上高
★★★☆☆ ドイツ:小売売上高
★★☆☆☆ フランス:卸売物価指数
★★★☆☆ フランス:消費者物価指数-速報
★☆☆☆☆ スペイン:小売売上高
★★☆☆☆ イタリア:失業率
★★☆☆☆ イタリア:消費者物価指数-速報
★★★☆☆ イタリア:国内総生産-改定
★★☆☆☆ ブラジル:国内総生産
★★★☆☆ インド:国内総生産
★★☆☆☆ カナダ:鉱工業製品価格
★★★☆☆ アメリカ:ミシガン大学消費者信頼感指数-確報

■1日(土)
★★★☆☆ 韓国:貿易統計
26 8月

ドイツ第2四半期国内総生産改定値を振り返る

【ドイツ第2四半期国内総生産改定値】
 ドイツ連邦統計庁が24日に第2四半期の国内総生産(国内で産出された付加価値額)・改定値を発表。

 第2四半期の国内総生産・改定値は前期比0.5%増、前期は0.4%増。

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 詳細はドイツ連邦統計庁で確認できます。

 第2四半期の国内総生産・改定値は前期比0.5%増と速報値から変化はなく前期(0.4%増)から加速しました。輸出が伸び悩み、輸入が伸びたため純輸出がマイナス寄与となりましたが民間消費や在庫が増加、16四半期連続でプラス成長となっています。

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 内需をみると民間消費支出(+0.3%)は前期から鈍化したものの18四半期連続で増加、政府消費支出(+0.6%)は2四半期ぶりに増加しました。

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 総投資(+2.6%)は前期から加速、5四半期連続で増加しましたが在庫変動を除く総固定資本形成(+0.5%)は前期から鈍化しました。種類別では機器設備投資(+0.3%)や建設投資(+0.6%)が前期から鈍化、その他の投資(+0.3%)は2四半期ぶりに増加しています。
 部門別では政府部門(▲0.3%)が2四半期ぶりに減少したのに対し民間部門(+0.6%)が6四半期連続で増加しています。

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 外需をみると輸出(+0.7%)、輸入(+1.7%)ともに2四半期ぶりに増加しました。内訳をみると輸出は財(+0.8%)が2四半期ぶりに増加、サービス(▲0.9%)も4四半期ぶりに増加しています。一方、輸入も財(+1.9%)が前期から加速、サービス(+1.1%)は4四半期ぶりに増加しています。

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 今後ですが輸出がユーロ高や貿易摩擦により伸び悩みそうですが、民間消費支出は雇用状況を背景に同水準以上の伸びとなりそうで、また企業の設備投資も小幅ながら増加を維持しそうです。在庫や輸入の動きを考えると第3四半期も0%台半ばで推移しそうです。

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26 8月

7月消費者物価指数を振り返る

【7月消費者物価指数】
 総務省統計局が24日に7月の消費者物価指数(家計に係る財・サービスの価格)を発表。

 7月の消費者物価指数・総合は前年同月比0.9%上昇、前月は0.7%上昇。
 生鮮食品を除く総合は前年同月比0.8%上昇、前月は0.8%上昇。

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 詳細は総務省統計局で確認できます。

 7月の消費者物価指数(総合CPI)は前年同月比0.9%上昇と前月(0.7%上昇)から加速しました。生鮮食品が再び加速、生鮮食品を除く総合(コアCPI)は前年同月比0.8%上昇と前月と一致しています。
 一方、エネルギーは前月と一致、生鮮食品及びエネルギーを除く総合(新コアコアCPI)は前年同月比0.3%上昇と前月(0.2%上昇)から加速しています。

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 消費者物価指数の内訳をみると「食料」(+0.4%→+1.4%)は前月から加速しました。
 内訳をみると「生鮮食品」(▲1.2%→+4.3%)が4ヶ月ぶりに前年同月を上回ったほか「生鮮食品を除く食料」(+0.7%→+0.8%)も前月から加速しています。
 類目でみると「生鮮野菜」(▲4.0%→+4.4%)や「生鮮果物」(▲1.3%→+4.6%)が前年同月を上回っています。

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 一方、「エネルギー」(+7.3%→+7.3%)は前月と一致しました。
 類目でみると「電気代」(+3.1%→+2.5%)が前月から鈍化したのに対し「ガソリン」(+16.1%→+16.8%)は前月から加速しています。

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 財・サービス別にみると「財」(+1.1%→+1.7%)は前月から加速しました。
 内訳をみると「非耐久消費財」(+1.8%→+2.4%)が前月から加速、「半耐久消費財」(▲0.2%→+0.1%)は2ヶ月ぶりに前年同月を上回ったほか「耐久消費財」(▲1.0%→▲0.7%)は前月から下げ幅を縮小しています。
 類目でみると「シャツ・セーター・下着類」(+0.1%→+0.7%)が前月から加速したほか「家庭用耐久財」(▲2.9%→▲2.1%)や「教養娯楽用品」(▲0.7%→0.0%)が前月から下げ幅を縮小しています。

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 一方、「サービス」(+0.3%→+0.2%)は前月から鈍化しました。
 内訳をみると「公共サービス」(+0.9%→+0.9%)は前月と一致、「一般サービス」(0.0%→▲0.1%)は6か月ぶりに前年同月を下回っています。
 類目でみると「外国パック旅行費」(+11.7%→+4.0%)が前月から鈍化しています。

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 今後ですが食料価格は悪天候等により農産物を中心に価格が上昇しやすく、エネルギー価格も原油価格の動きを考えると電気代が再び若干加速しそうです。
 それ以外の財・サービスとなると財価格は消費があまり強くないこともあり耐久消費財を中心に価格上昇圧力はいまだに弱く、サービス価格についても外食や運送料など一部品目以外では同様に上昇圧力は弱く推移しそうで8月の物価上昇率(コア)も%台半ば、その後も為替の動きが気になるところですが0%台半ばでの動きとなりそうです。

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