satoki_segawa

こぼれおちるもの

個人的な経済指標観測と実践している投資状況のメモです。

2015年07月

31 7月

6月商業動態統計を振り返る

【6月小売業販売額】
 経済産業省が29日に6月の商業動態統計(旧:商業販売統計)・速報を発表。

 6月の商業販売額は前年同月比0.9%増の38兆4360億円、前月は1.9%減。
 卸売業は前年同月比0.9%増の26兆9790億円、前月は4.1%減。
 小売業は前年同月比0.9%増の11兆4570億円、前月は3.0%増。

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■小売業業種別
 各種商品小売業は前年同月比0.8%減、前月は5.1%増。
 織物・衣服・身の回り小売業は前年同月比0.6%増、前月は4.3%増。
 飲食料品小売業は前年同月比3.1%増、前月は4.9%増。
 自動車小売業は前年同月比3.9%減、前月は8.8%増。
 機械器具小売業は前年同月比10.7%減、前月は12.0%減。
 燃料小売業は前年同月比5.1%増、前月は4.5%増。
 医薬品化粧品小売業は前年同月比1.2%減、前月は3.1%増。

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 詳細は経済産業省で確認できます。

 6月の商業販売額は前年同月比0.9%増、うち小売業販売額は前年同月比0.9%増と市場予想(1.1%増)を下回りました。西日本を中心に大雨の日が多かったことが多少影響していると考えられますが、そのことを含めても前月とは一転して消費は低調でした。

 小売業の内訳をみると各種商品小売業(5月+5.1%→6月▲0.8%)や自動車小売業(5月+8.8%→6月▲3.9%)がマイナスに転じたほか織物・衣服・身の回り小売業(5月+4.3%→6月+0.6%)が上げ幅を大きく縮小しました。

 燃料小売業(5月+4.5%→6月+5.1%)は底堅い動きとなりましたが機械器具小売業(5月▲12.0%→6月▲10.7%)は下げ幅が縮小しているものの前年を下回る低調な動きとなっています。

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 前月と比較するため季節調整値をみると各種商品小売業(前月比▲3.1%)や織物・衣服・身の回り小売業(同▲2.1%)、機械器具小売業(同▲5.8%)が大きく減少するなど燃料小売業(+0.1%)以外の業種は全て販売額減少となりました。

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 まとめると小売業販売額は前年を上回ったものの前年同月が消費税増税による反動の影響が出ていた時期であることを考慮、前月比で見ても減少している業種がほとんどであることから悪天候であることを含めても消費は低調だったと判断してよさそうです。

 7月は天候が良好だったことや夏の賞与を考えると持ち直しそうです。問題はどの程度持ち直すかでして6月の落ち込み分を相殺しただけではとてもとても…。


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30 7月

アメリカ7月CB消費者信頼感指数を振り返る

【アメリカ7月CB消費者信頼感指数】
 米大手民間調査機関のコンファレンス・ボード(CB)が28日に7月の消費者信頼感指数を発表。

 7月の消費者信頼感指数は前月から8.9ポイント低下の90.9(1985年=100)。
 前月は99.8(速報値101.4)。

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 現況指数は前月から2.9ポイント低下の107.4。
 期待指数は前月から12.9ポイント低下の79.9。

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 詳細はコンファレンス・ボードで確認できます。

 7月の消費者信頼感指数は前月から8.9ポイント低下の90.9と市場予想(100.0)を大きく下回りました。足元では景況が若干悪くなったほか先行きでは雇用環境悪化の懸念が高まっています。

 調査内容を確認すると業況は現状では「良い」との回答(▲1.9%)が2ヶ月ぶりに減少、「悪い」との回答(▲0.1%)がほぼ横ばいとなりました。先行きでは「良くなる」との回答(▲3.2%)が3ヶ月ぶりに減少、「悪くなる」との回答(+0.5%)が2ヶ月ぶりに増加しています。
 まとめると足元の業況はかなり緩やかに改善しているものの先行きは前月とは一転して弱気になっています。

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 雇用は現状では「十分」との回答(▲0.6%)が3ヶ月ぶりに減少、「困難」との回答(+0.6%)が2ヶ月ぶりに増加しました。先行きでは「改善する」との回答(▲4.0%)が3ヶ月ぶりに減少、「悪化する」との回答(+4.8%)が2ヶ月ぶりに増加しました。
 まとめると足元の雇用はほぼ横ばいなか先行きが急速に悪化しています。企業側の業績が悪化するなどの変化が起きて雇用に影響が出ている可能性があります。

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 最後に収入をみると「増加する」との回答(▲0.6%)3ヶ月ぶりに減少、「減少する」との回答(+0.6%)も3ヶ月ぶりに増加しました。回答割合では「増加する」が「減少する」を上回る状況が続いていますがどちらもほぼ横ばいで推移しています。
 雇用統計の賃金伸率の伸び悩みとある程度整合しているように見えます。

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 まとめると先行きの見通しが景況、雇用も大きく悪化しています。ギリシャの債務問題や中国経済の悪化により企業の業績に影響、雇用にも影響が出るとの見方が出てきているようです。ギリシャについてはひとまず落ち着いていますが中国経済の悪化についてはまだまだこれからという感じななかで、果たして消費が拡大していけるかどうか…。

 
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29 7月

イギリス第2四半期国内総生産速報値を振り返る

【イギリス第2四半期国内総生産速報値】
 英国立統計局が28日に第2四半期の国内総生産速報値を発表。

 第2四半期の国内総生産速報値は前期比0.7%増。前期は0.4%増。

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■供給側(前期比)
 農林漁業は0.7%減、前期は2.3%減。
 鉱工業は1.0%増、前期は0.2%増。
 建設業は横ばい、前期は0.2%減。
 サービス業は0.7%増、前期は0.4%増。

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 詳細は英国立統計局で確認できます。

 第2四半期の国内総生産速報値は前期比0.7%増と前期(0.4%増)から伸びが拡大、市場予想と一致しました。製造業や建設業が振るわなかったものの鉱業・採掘業やサービス業が好調となり全体を押し上げています。

 産業別にみると農林漁業(▲0.7%)が2期連続でマイナス、建設業も横ばいとなりましたが鉱工業(+1.0%)は10期連続でプラス、サービス業(+0.7%)も同じく10期連続のプラスとなっています。

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 鉱工業を細かくみると電気・ガス(▲2.9%)が2期ぶりにマイナス、製造業(▲0.3%)が9期ぶりにマイナスとなりましたが鉱業・採掘業(+7.8%)が2期ぶりにプラス、上下水道(+4.8%)が3期連続のプラスになっています。

 サービス業を細かくみると商業・宿泊・飲食業(+0.9%)、運輸業・情報通信業(+0.8%)、対事業所サービス・金融業(+0.8%)、公務・他サービス(+0.2%)のいずれも前期からプラスとなりました。

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 まとめると国内総生産は石油・ガス生産の持ち直し、販売や広告などの堅調な伸びを背景に10期連続のプラス成長となりました。ただ輸出はポンド高の影響で製品の競争力が低下、海外経済が変調していることもあり伸び悩んだため製造業はマイナス成長となりました。

 今後も政策金利引き上げが示唆されることからポンド高になりやすく、製造業の生産は伸び悩みやすそうです。外需が期待しづらく内需に依存しやすくなりそうですが国内の雇用状況はまだ改善半ばなことからサービス業の好調が維持できるのか気になるところです。


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28 7月

ドイツ7月IFO企業景況感指数を振り返る

【ドイツ7月IFO企業景況感指数】
 ドイツのIFO経済研究所が27日に7月のドイツ景況動向調査を発表。

 7月の企業景況感指数(業況)は前月から0.5ポイント上昇の108.0。
 現況指数は前月から0.8ポイント上昇の113.9
 期待指数は前月から0.3ポイント上昇の102.4。

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■産業別業況
 製造業は前月から0.4ポイント上昇。
 建設業は前月から0.8ポイント低下。
 卸売業は前月から6.6ポイント上昇。
 小売業は前月から1.6ポイント低下。 

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 詳細はIFO経済研究所で確認できます。

 7月のIFO企業景況感指数は前月から0.5ポイント上昇の108.0と市場予想(107.2)を上回りました。製造業が小幅ながら改善、卸売業が大幅改善となっており川上側で持ち直しの兆しが見えます。

 足元の景況を示す現況指数は前月から0.8ポイント上昇と2ヶ月ぶりに上昇、半年程度先の見方を示す期待指数は前月から0.3ポイント上昇と4ヶ月ぶりに上昇しました。ギリシャの債務問題が落ち着いたのが影響したようですが、中国の景気減速により楽観的な見方はあまり広がっていないようです。

 産業別にみると製造業は現況がほぼ横ばいとなりましたが先行きはやや持ち直し、卸売業は現況、先行きともに大きく上昇しました。上記に書いたようにギリシャの債務問題がひとまず救済協議再開となったため先行きの見通しが持ち直したようです。

 一方、小売業は現況は底堅い動きだったものの先行きは大きく低下、はっきりしませんが個人消費について何か懸念がある可能性があります。建設業は現況は前月に続き小幅悪化したものの先行きは楽観な見方が広がっています。

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 まとめるとギリシャの債務問題が落ち着いたことから先行きの見通しは持ち直しました。しかし中国経済の減速による輸出鈍化などの懸念は強く、景況の改善は緩やかなものとなりそうです。外需が弱いと予想されるなか内需への依存度が高まりそうですが、小売業の先行きの見通し低下が若干気になります。


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28 7月

今週の経済指標(7月26日-8月1日)

【主な経済指標:注目度5段階】
■26日(日)
なし
 
■27日(月)
★★☆☆☆ 日本:企業向けサービス価格指数
★★☆☆☆ ドイツ:輸出・輸入物価指数
★★★★★ ドイツ:IFO景況感指数
★★★★☆ アメリカ:耐久財受注
★★☆☆☆ アメリカ:ダラス連銀製造業インデックス

■28日(火)
★☆☆☆☆ タイ:鉱工業生産
★★★★☆ イギリス:国内総生産-速報
★☆☆☆☆ カナダ:鉱工業製品価格
★★★☆☆ アメリカ:S&P/ケース・シラー住宅価格指数
★★★★★ アメリカ:CB消費者信頼感指数
★★☆☆☆ アメリカ:リッチモンド連銀製造業指数

■29日(水)
★★★☆☆ 日本:商業動態統計-速報
★★☆☆☆ ドイツ:GfK消費者信頼感指数
★★☆☆☆ フランス:消費者信頼感指数
★★☆☆☆ スペイン:小売売上高
★★☆☆☆ イギリス:消費者信用残高
★★☆☆☆ イギリス:マネーサプライ
★★☆☆☆ アメリカ:中古住宅販売保留指数
★★★☆☆ アメリカ:政策金利

■30日(木)
★☆☆☆☆ ニュージーランド:住宅建築許可戸数
★★☆☆☆ ブラジル:政策金利
★★★★★ 日本:鉱工業指数-速報
★★☆☆☆ オーストラリア:輸出・輸入物価指数
★★★☆☆ オーストラリア:住宅建築許可戸数
★★☆☆☆ スペイン:消費者物価指数-速報
★★★☆☆ スペイン:国内総生産-速報
★★★★☆ ドイツ:失業率
★★★☆☆ ドイツ:消費者物価指数-速報
★★★★★ アメリカ:国内総生産-速報

■31日(金)
★★★☆☆ 韓国:鉱工業生産
★★☆☆☆ 韓国:サービス業生産
★★☆☆☆ 韓国:小売売上高
★★★★☆ 日本:消費者物価指数
★★★★★ 日本:家計調査
★★★☆☆ 日本:労働力調査
★★★★★ 日本:一般職業紹介状況
★★★☆☆ 台湾:国内総生産-速報
★☆☆☆☆ ニュージーランド:企業信頼感指数
★★☆☆☆ オーストラリア:生産者物価指数
★★★☆☆ オーストラリア:民間向け信用残高
★★★★☆ 日本:住宅着工戸数
★★★☆☆ ドイツ:小売売上高
★☆☆☆☆ フランス:生産者物価指数
★★☆☆☆ フランス:消費支出
★☆☆☆☆ スペイン:経常収支
★★★☆☆ アメリカ:ミシガン大学消費者信頼感指数-確報

■1日(土)
★★☆☆☆ 韓国:貿易収支
★★★★★ 中国:製造業PMI
★★★☆☆ 中国:非製造業PMI 
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