satoki_segawa

こぼれおちるもの

個人的な経済指標観測と実践している投資状況のメモです。

30 10月

アメリカ10月CB消費者信頼感指数を振り返る

【アメリカ10月CB消費者信頼感指数】
 米大手民間調査機関のコンファレンス・ボード(CB)が26日に10月の消費者信頼感指数(消費者の態度や期待の調査結果)を発表。

 10月の消費者信頼感指数は前月から+4.0ptの103.8(1985年=100)。

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 詳細はコンファレンス・ボードで確認できます。

 10月の消費者信頼感指数は前月から+4.0ptの113.8と4か月ぶりに上昇しました。新型コロナウイルス新規感染者が減少したことが先行きの見通しを明るくした模様で市場予想(108.0)を上回っています。

 足元の景況を示す現況指数は前月から+3.1ptの147.4と4か月ぶりに上昇、半年先の景況予想を示す期待指数は前月から+4.6ptの91.3と4か月ぶりに上昇しています。

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 調査内容をみると業況では現状は「良い」(18.6%)との回答は4か月連続で減少、「悪い」(24.9%)との回答は4か月ぶりに減少しました。
 先行きでは「改善する」(24.3%)との回答は4か月ぶりに増加、「悪化する」(21.1%)との回答も4か月連続で増加しています。

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 雇用では現状は「十分」(55.6%)との回答は9か月ぶりに減少、「困難」(10.6%)との回答は4か月ぶりに減少しました。
 先行きでは「増加する」(25.4%)との回答は7か月ぶりに増加、「減少する」(18.3%)との回答は4か月ぶりに減少しています。

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 最後に所得をみると「増加する」(18.7%)との回答は3か月ぶりに増加、「減少する」(11.3%)との回答は4か月ぶりに減少しています。

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 今後ですが先行き指数の動きをみると悲観的な見通しは新型コロナウイルス新規感染者が減少に転じたことからひとまず収まった模様で、企業の労働需要が強い状態は続いていることから景況は緩やかに改善していきそうです。
 懸念材料としてはまずは新型コロナウイルス新規感染者の動き、物価上昇率の加速が景況の悪化、消費支出の抑制につながるかになりますがさほど影響は出ないように見えます。問題は全体としては悪くなくても個別の業界で景況感に格差が出ているように見えるようなことで…。

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30 10月

韓国第3四半期国内総生産速報値を振り返る

【韓国第3四半期国内総生産速報値】
 韓国中央銀行が26日に第3四半期の国内総生産(国内で産出された付加価値額)速報値を発表。
 
 第3四半期の国内総生産・速報値は前期比+0.3%、前年同期比+4.0%。

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 詳細は韓国中央銀行で確認できます。

 第3四半期の国内総生産・速報値は前期比+0.3%と5四半期連続で増加しました。輸出が伸びたものの新型コロナウイルス感染再拡大による移動制限措置や原材料価格上昇などにより個人消費や投資は減少、市場予想(+0.8%)を下回っています。

 供給側をみると業種別に見ると「製造業」が前期比+0.2%と2四半期ぶりに増加したものの小幅にとどまり「サービス業」が前期比+0.4%と5四半期連続で増加したものの伸びは鈍化、また「建設業」(▲1.7%)は2四半期連続で減少しました。
 サービス業を細かくみると「金融業・保険業」が前期比+2.2%と2四半期ぶりに増加したのに対し「運輸・倉庫業」が前期比▲2.2%、「卸売・小売業、飲食・宿泊業」が前期比▲0.8%、「事業支援」が前期比+0.8%と減少しています。

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 需要側をみると「民間消費支出」が前期比▲0.3%と3四半期ぶりに減少しました。移動制限措置によりサービスへの支出が減少している模様です。一方「政府消費支出」は前期比+1.1%と3四半期連続で増加しています。

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 投資をみると在庫を引いた「総固定資本形成」が前期比▲1.9%と2四半期連続で減少しました。
 内訳をみると「知的財産投資」が前期比+1.0%と増加したのに対し「建設投資」が前期比▲3.0%、「機器設備投資」が前期比▲2.3%と減少しています。
 公共・民間別にみると「民間投資」が前期比▲1.5%と6四半期ぶりに減少、「公共投資」が前期比▲4.3%と2四半期連続で減少しました。
 「在庫」(寄与度+0.1pt)は3四半期連続でプラス寄与となっています。

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 最後に外需ですが「輸出」が前期比+0.6%と2四半期ぶりに増加しました。主要貿易相手国である中国への輸出が伸び悩んでいる状況は変わらないようです。
 一方、「輸入」は前期比▲0.2%と4四半期ぶりに減少しました。消費支出が減少していることが影響しているようです。
 輸出が増加、輸入が減少したため純輸出(寄与度+0.9pt)はプラス寄与となっています。

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 今後ですが消費は新型コロナウイルス新規感染者数は高止まりとなっておりワクチン接種増加とともに次第に移動制限措置が緩和されそうなものの限定的にとどまりそうで支出の増加は小幅にとどまりそうです。
 一方、投資は先行きの不透明感が再び強まっており建設投資、機器設備投資等も先送りされやすく小幅の減少となりそうです。
 最後に外需は中国への輸出が伸び悩みそうですが欧米への輸出は底堅く小幅の伸びは確保できそうです。輸入は増加に転じると考えられるため純輸出の寄与は期待できなさそうです。
 以上から10-12月の国内総生産は7-9月と同程度の伸びとなりそうですが、新型コロナウイルスの感染状況次第で…。

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30 10月

ドイツ10月IFO企業景況感指数を振り返る

【ドイツ10月IFO企業景況感指数】
 ドイツのIFO経済研究所が24日に10月の景況動向調査(9000社を対象に景況に関する調査)を発表。

 10月の企業景況感指数(業況)は前月から▲1.2ptの97.7(2015年=100)。

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 詳細はIFO経済研究所で確認できます。

 10月のIFO企業景況感指数は前月から▲1.2ptの97.7と4か月連続で低下しました。足元では小売業を中心に景況感が悪化、先行きの懸念も製造業を中心に強まっており、市場予想(98.0)を下回っています。

 構成指数をみると足元の景況を示す現況指数は前月から▲0.3ptの100.1と2か月連続で低下、半年程度先の見方を示す期待指数は前月から▲2.0ptの95.4と4か月連続で低下しました。

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 現況指数を産業別にみると「製造業」が3カ月連続で低下、「小売業」が4か月連続で低下、「卸売業」も2か月ぶりに低下しました。一方、「建設業」は6か月連続で上昇しています。

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 期待指数を産業別にみると「製造業」が7か月連続で低下、「卸売業」や「小売業」も4か月連続で低下、「サービス業」も2か月ぶりに低下しました。一方、「建設業」は6か月連続で上昇しています。

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 今後ですが製造業は半導体や金属など原材料の供給不足が続いており生産は伸びず、当面厳しさが続きそうです。またサービス業や小売業についても国内の新型コロナウイルス感染者が再び増加傾向となっていることから利用者減少、消費抑制などで先行きに悲観的な見方が強まっており経済活動はやや低調になりそうです。
 一方、建設業は住宅需要の強さが続いており先行きの見通しも明るく楽観的な見方が続きそうです。

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